* 宗教は砂漠のオアシス……生活に大いなる潤い *
「是の如きを我聞きき。一時、佛、
舍離国・大林精舍・重閣講堂に在して、諸の比丘に告げたまわく、却って後三月あって、我當に般涅槃すべし。尊者阿難、即ち座より起って衣服を整え、手を叉え合掌して、佛を遶ること三
して、佛の爲に禮を作し、胡跪し合掌して、諦かに如來を観たてまつりて目暫くも捨てず。長老摩訶迦葉・彌勒菩薩摩訶薩も亦座より起って、合掌し禮を作して尊顔を瞻仰したてまつる。時に三大士、異口同音にして佛に白して言さく、世尊、如来の滅後に云何してか衆生、菩薩の心を起し、大乗方等経典を修行し、正念に一實の境界を思惟せん。云何してか無上菩提の心を失わざらん。云何してか復當に煩悩を断ぜず五欲を離れずして諸根を浄め諸罪を滅除することを得、父母所生の清浄の常の眼、五欲を断ぜずして而も能く諸の障外の事を見ることを得べき。佛、阿難に告げたまわく、諦かに聴け、諦かに聴け、善く之を思念せよ。如來昔、耆闍崛山及び餘の住所に於て、已に廣く一實の道を分別せしかども、今此の所に於て未來世の諸の衆生等の大乗無上の法を行ぜんと欲せん者、普賢の行を學し普賢の行を行ぜんと欲せん者の爲に、我今當に其の所念の法を説くべし。若しは普賢を見、及び見ざる者の罪数を除却せんこと、今汝等が爲に當に廣く分別すべし。阿難、普賢菩薩は乃ち東方の浄妙国土に生ぜり。」
☆ 注 釈
仏教の教理は非常に深遠なるものなるが故に、一般世人のわれわれは、容易にその真実義を把握することが出来がたいのである。
かてて加えて、今より約七百年前の鎌倉時代（日蓮、親らん、道元さまらの御時代）は、八宗～十宗といわれていたのに、今日は新旧宗派が入りみだれて、その数は現在文部省に認証を得ている教派だけでも、すでに四百をこえ五百にもなんなんとしている盛況であるといわれているにもかかわらず、世相は個人の生活も、世界の状勢も、日とともに険悪の様相を増す一方のように、見受けられるのであります。
そもそも宗教は、砂漠の「オアシス」であるはずである。真正なる宗教の信仰は、末世の人々の物心両面の生活に大いなる潤沢を与えるものであることを、み仏様はその経典のいたるところに、み声をからして叫んでおわすのであります。
吾人は疑うことなく、この教勅を信じ奉るのであるけれども、現実の世相は、悲しいかな前に述べた如くであって、多くの大衆は、あるいは、如何に信じ、何を仰ぐべきかに昏迷し、或は信じつつもなお、大いなる疑団をいだかざるを得ない今日の世相である如くに思われるのであります。
私達教団は、この昏迷と暗黒の世相に、み仏の真正なる炬火を灯さんことを志して、先ず、吾等の信仰の主典である前記の「仏説観普賢菩薩行法経」の教勅を、各面より解明するという方針により、この部報を刊行するのであるが、順次回をかさねるに従って、同信諸氏にも、また世の人々にも、必ずや大いなる「オアシス」となるべきことを信じ願うのであります。
しかして、二十世紀の後半期には、すべての宗教を統一した眞實なる新しい宗教の勃興する「時」であることを、み仏の金言にてらして私は信じている。そして、今日はその「萌芽の時」であるのであります。
是の眞實なる新しい統一宗教がこれからの暗黒の世界の、個人を、家庭を、国家社会を、世界を、そのすべてを救いたまうに於いて君臨する。即ち、頭書の南無先祖
養道である。* ご宝體は生命の総合的本源の活体 *
是の南無先祖
養道は、一口にして申すなれば、それはいわゆる観念でもなく、また称名でもなく、題目でもなく、我ら十方法界一切衆生の、久遠無始の宏大曠遠なる「生命の総合的本源の活体」であり、いわば〝活きた仏様〟でおわすのであります。即ち、妙法蓮華経如来寿量品第十六に説示したまう「如来秘密神通之力」の御本體であられ、御本貌であられ、発源體でおわすのであります。故に、南無先祖
養道は、正法実義であり、諸仏正法之王であり、大乗方等経典修行…全世界一体生活時代の「大宇宙生命源体」でおわしましますのであり、これすなわち、現代の「神」であられ、「仏」であられるのであります。* 南無先祖
養道は世界一体生活時代の大宇宙生命源体、根本御本尊 *また、一往これを言いかえますれば、南無阿弥陀仏、南無大師遍照金剛、アーメン、アルラー、南無妙法蓮華経等々のそれらの「根本御本尊…根本父母様」であられるのであり、再往して、これを申すなれば、
* 他の本尊は星あかりにすぎない *
南無阿弥陀仏、南無大師遍照金剛、アーメン、アルラー、南無妙法蓮華経等々の〝御本尊〟は、例えば、太陽が出るまでの月あかりであり、或いは星あかりに外ならないのであります。従って、
南無せんそぎょうよう道の真実活体なる「統一大御本尊様」が御出現されるまでの、方便的…暫定的〝本尊〟であったのであります。
〝御本尊〟とは、前記のわれら十方法界一切衆生の久遠無始の大いなる、大み父母様を「御本尊様」とは申し上げ奉るのであります。従って南無先祖ぎょうよう道は、われらの御祖先を敬礼するという、単なる祖先礼拝行のみではないのであります。
仏法は一乗にして二乗あることなく 各種宗派のあるべき理なし
これは、われらが御本師、常不軽無学大師(無辺行大菩薩)の御金言であります。（合掌）
恩師紹介のページへ戻る
スタートページへ
生命の真のあり方のページへ