常不軽国明先生のご解説 〔教材NO22より〕
◎ 十界
(四聖)…佛界、菩薩界、縁覚界、聲聞界。
(六道)…天界、人界、修羅界、餓鬼界、畜生界、地獄界。
☆ 法華経・妙法蓮華経常不軽菩薩品第二十
「聲聞を求むる者の爲には應ぜる四諦の法を説いて、生・老・病・死を度し涅槃を究竟せしめ、辟支佛を求むる者の爲には應ぜる十二因縁の法を説き、諸の菩薩の爲には、阿耨多羅三藐三菩提に因せて、應ぜる六波羅蜜の法を説いて佛慧を究竟せしむ。」
一、【四諦】（聲聞行）とは、四つからなる真実(＝諦)ということである。
① 苦諦…まず人は〝苦〟なりという事実で、これを『苦諦』という。
② 集諦…次にその者は、すべて因縁という原因が集まって生ずるものとみなす。これが『集諦』である。
③ 滅諦…その原因が取り除かれれば、苦しみは去り、寂かな涅槃(永遠の平和)がおとずれる。これが『滅諦』である。
④ 道諦…最後にその方法＝道順が悟られ示されねばならない。これが『道諦』である。
二、【因縁の法】（縁覚行）＝無明、行、識、名色、六入、觸、受、愛、取、有、生、老死・憂悲・苦悩。集諦を詳しく観察して十二としたもので、人間と外界との関連を系統づけての説明である。
三、【四諦】（菩薩行）＝布施(法施と財施)、持戒、忍辱、精進、禅定、解脱(智慧)。
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