（1）釈尊の時代のことですが、仏の侍者阿難の背中にできたおできについて、その因縁は、釈尊の説くところによれば、阿難が過去世に国王であった時に、乞食(こつじき)に来た独覚聖者に怒りを覚え、その背中に弾丸を打ったことが、その元になっていて、阿難が五百回生まれ変わってもなお、背中にその痕跡が残っているということです。（川田洋一著『仏教医学物語(上)』より）
（2）また、これは現代の話ですが、『私が出あった世にも不思議な出来事』(鳩山幸さんの対談集)によると、女優の野村真美さんの過去世は、キリストを裏切って、のちに首つり自殺したユダであるらしいということで、二千年たった現在でも、頚椎(けいつい)の二番めと三番めの骨が変形していて、首の具合が悪いということです。
以上二つの話はいずれも過去世の悪業の因縁は、そう簡単には解消しないという例ですが、こういう悪業が一時に滅尽することがあるんでしょうか？
Ａ、悪業の因縁は一時に滅尽することはない。
Ｂ、一時に滅尽することができる。
Q25の答えはＢの「一時に滅尽することができる」です。
これは、経文(佛説観普賢菩薩行法経)に、
「佛の滅度の後、佛の諸の弟子、佛の語に隨順して懴悔を行ぜん者は、當に知るべし、是の人は普賢の行を行ずるなり。普賢の行を行ぜん者は悪相及び悪業報を見じ。其れ衆生あって、書夜六時に十方の佛を禮したてまつり、大乗経を誦し、第一義甚深の空法を思わば、一弾指の頃に百萬億阿僧祇劫の生死の罪を除却せん。……」とあり、
また、『無量義経十功德品第三』には、
「若し善男子・善女人、若しは佛の在世若しは滅度の後に、是の経を得ることあって歓喜踊躍し、未曾有なることを得て、受持し読誦し書写し供養し、広く衆人の為に是の経の義を分別し解説せん者は、即ち宿業の餘罪重障、一時に滅盡することを得、便ち清淨なることを得て、……」とあるように、「一時に滅尽することができる」のです。
すなわち、結論だけ申せば、「大御宝號(南無先祖
養道)」の誦唱信行（信仰…修行）によって、悪業の因縁はことごとく解消します。Q26、僧侶はことごとく国賊なのか？
「僧侶はことごとく国賊」というのは、常不軽無学大士の「告白書」にある言葉です。（「国賊」というのは、国を乱し、世に害を与える者。……国語大辞典・小学館）
Ａ、仏旨に違背している僧侶はことごとく国賊である。
Ｂ、立派な僧侶もおられる。国賊であるわけがない。
Q26の答えはＡの「仏旨に違背している僧侶はことごとく国賊である」です。
まず、「告白書」には次のようにあります。
「佛法の深義に背くいわゆる僧侶等はそれことごとく国賊なり……」と。
釈尊の本旨は、「一切の人を視ること猶お佛の想の如くし、諸の衆生に於て父母の想の如くせよ」(仏説観普賢菩薩行法経)ということでありますから、いわゆる先祖供養を教える僧侶は正しいようで実は仏旨に違背（家族的エゴイズムになる）しており、一般大衆を欺き、間違った方向に教導し、邪見に住せしめています。また、特定の人物、偶像(仏像等)を売り物にして拝ませ、宗教を金儲けの道具にして、一般の人々を正法から遠ざけているような僧侶は、国賊であるということになります。詳しい説明は下記へ。（行法経は仏法の最終結論です。）
ご質問 1 ：先祖供養と先祖ぎょう養道の違いは？
ご質問 66 ：邪教とはどういうものをいうのですか？…
Q27、本仏はだれ？
本仏というと、普通は釈尊と思うでしょう。日蓮聖人とかあるいは、「幸福の科学」のいうエル・カンターレ(という人が実在するかどうか知りませんが)と思う人もいるでしょう。さて本当はどうなんでしょうか？
Ａ、釈尊。
Ｂ、日蓮聖人。
Ｃ、エル・カンターレ。
Ｄ、各自、自分自身。
Q27の答えはＤの「自分自身」です。この根拠については次の各質問の答えをお読みくだされば、納得していただけると思います。
ご質問 9 ：日蓮が本仏か？ ……平成9年の7月か8月の読売新聞に、『日蓮大聖人に帰依しなければ日本は必ず亡ぶ』という本の全面広告が出ました。その中に、「日蓮聖人こそ御本仏……」という文章がありますが、これは本当でしょうか？
ご質問 14 ：本仏はだれ？ 日蓮聖人が本仏ではなく、自分が本仏なら何を拝むのですか？
ご質問 24 ：信仰綱領の(1)の「久遠本仏・我身如来」というのはどういう意味ですか？
Q28、衆生は佛になれるでしょうか？
佛道とは佛になる道のことですが、はたして衆生が佛になることができるんでしょうか？ (佛になれるという)記別を受けることができるでしょうか？
Ａ、佛になれる。
Ｂ、佛になれない。
Q28の答えはＡの「佛になれる」です。
まず経文『妙法蓮華経方便品第二』(P79)に、
「少智は小法を樂うて 自ら作佛せんことを信ぜず……」とあります。また、
『妙法蓮華経薬草諭品第五』(P140)には、「世尊の處を求めて 我當に作佛すべしと 精進・定を行ずる 是れ上の薬艸なり 又諸の佛子 心を佛道に専らにして 常に慈悲を行じ 自ら作佛せんこと 決定して疑なしと知る 是れを小樹と名く……」とありますが、これは、両方とも「本来、作佛するもの」という意味ですね。
次に『妙法蓮華経法師品第十』(P202,P203)には、「我皆記を與え授く」、「必ず作佛することを得ん」とあります。
「爾の時に世尊、薬王菩薩に因せて八萬の大士に告げたまわく、薬王、汝是の大衆の中の無量の諸天・龍王・夜叉・乾闥婆・阿修羅・迦樓羅・緊那羅・摩
羅伽・人と非人と及び比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷の聲聞を求むる者・辟支佛を求むる者・佛道を求むる者を見るや。是の如き等類、咸く佛前に於て妙法華経の一偈一句を聞いて、乃至一念も隨喜せん者には我皆記を與え授く。當に阿耨多羅三藐三菩提を得べし。佛、薬王に告げたまわく、又如來の滅度の後に、若し人あって妙法華経の乃至一偈・一句を聞いて一念も隨喜せん者には、我亦阿耨多羅三藐三菩提の記を與え授く。」「藥王、若し人あって、何等の衆生か未來世に於て當に作佛することを得べきと問わば、示すべし、是の諸人等は未來世に於て必ず作佛することを得んと。」
そして、『妙法蓮華経勸持品第十三』(P236)には、「一切の聲聞に皆已に授記すと説きき」とあります。
「爾の時に佛の姨母摩訶波闍波提比丘尼、學・無學の比丘尼六千人と倶に、座より而も起って一心に合掌し、尊顔を瞻仰して目暫くも捨てず。時に世尊、
曇彌に告げたまわく、何が故ぞ憂の色にして如來を視る。汝が心に將に我汝が名を説いて阿耨多羅三藐三菩提の記を授けずと謂うこと無し耶。曇彌、我先に総じて一切の聲聞に皆已に授記すと説きき。今汝記を知らんと欲せば、将來の世に當に六萬八千億の諸佛の法の中に於て大法師と爲るべし。及び六千の學・無學の比丘尼も倶に法師と爲らん。汝是の如く漸漸に菩薩の道を具して、當に作佛することを得べし。」この経文は、釈尊のおば(マカハジャハダイビクニ)が、(記を授かるかどうか)心配そうな顔をしたので、「あなたは将来、一切衆生喜見如来という佛になれる」という記を授けた場面です。
(ついでに書きますと、このあと、ラゴラの母、ヤシュタラビクニが、世尊に、「自分の名前が入ってない」と訴えます。そこで、釈尊は耶輸陀羅比丘尼に、具足千萬光相如來になれる、という記を授けるという経文が続きます。)
最後に『仏説観普賢菩薩行法経』(P401)には、「諸の如来を出生する種」ということで、この行法経の重要性を説いています。
「此の大乗経典は諸佛の寶藏なり。十方三世の諸佛の眼目なり。三世の諸の如来を出生する種なり。此の経を持つ者は即ち佛身を持ち、即ち佛事を行ずるなり。」
いずれにしても、とてつもない長い時間と努力が必要ですが、必ず「佛になれる」ということですね。
Q29、大施主の功德と随喜の功德ではどちらが優れているか？…その（2）（Q24とほぼ同じです。）
大施主の功德というのは、長い間に亘って人々にたくさんの宝物を布施し、老年になっては、人々に仏法の功德を得せしめた人の功德です。随喜の功德というのは、法華経の一偈を聞いて、次々に伝えてその第五十番目に随喜した人の功德です。
Ａ、大施主の功德。
Ｂ、随喜の功德。
Ｃ、同じ。
Q29の答えはＢの「随喜の功德」です。
これは妙法蓮華経隨喜功德品第十八 (P297-299)に、次の経文があります。
「……。一一の衆生に、閻浮提に満らん金・銀・瑠璃・しゃこ・碼碯・珊瑚・琥珀・諸の妙なる珍寶、及び象馬・車乗・七寶所成の宮殿・樓閣等を與えん。是の大施主、是の如く布施すること八十年を満ち已って、是の念を作さく、我已に衆生に娯楽の具を施すこと意の所欲に随う。然るに此の衆生皆已に衰老して、年八十に過ぎて髪白く面皺んで、将に死せんこと久しからじ。我當に佛法を以て之を訓導すべし。即ち此の衆生を集めて、宣布法化し示教利喜して、一時に皆、須陀おん道・斯陀含道・阿那含道・阿羅漢道を得、諸の有漏を盡し、深禅定に於て皆自在を得、八解脱を具せしめん。汝が意に於て云何。是の大施主の所得の功德寧ろ多しとせんや不や。彌勒、佛に白して言さく、世尊、是の人の功德甚だ多くして無量無邊なり。若し是の施主、但衆生に一切の楽具を施さんすら功德無量ならん。何に況んや阿羅漢果を得せしめんをや。佛、彌勒に告げたまわく、我今分明に汝に語る、是の人一切の楽具を以て四百萬億阿僧祇の世界の六趣の衆生に施し、又阿羅漢果を得せしめん。所得の功德は是の第五十の人の法華経の一偈を聞いて随喜せん功德には如かじ。百分・千分・百千萬億分にして其の一にも及ばじ。乃至算数・譬諭も知ること能わざる所なり。阿逸多、是の如く第五十人の展轉して法華経を聞いて随喜せん功德、尚お無量無辺阿僧祇なり、何に況んや、最初、會中に於て聞いて随喜せん者をや。其の福復勝れたること無量無辺阿僧祇にして、比ぶること得べからず。……」
以上の経文の意味は何となくわかると思いますが、要するに、たくさんの宝物を人々に施し、また、仏法をもって訓導し、人々を[阿羅漢]の立場に導いた大施主よりも、法華経の一偈を聴いて随喜して、次々に親戚、縁者に伝え、第五十番目に聴いて随喜した人の功德は、無量無辺で大きいということです。まして最初に聴いて随喜した人の功德は無量無辺で比較できないということです。それほど『法華経』は尊い経文であるといえます。
【注 釈】
☆[阿羅漢]…尊敬・供養を受けるのに値するという意味で応供(おうぐ)と訳す。仏教の修行の最高段階、また、その段階に達した人。もとは仏の尊称にも用いたが、後世は主として部派仏教の聖者を指す。声聞四果の第4位。略して羅漢。(広辞苑第六版より)
☆[阿羅漢果]…阿羅漢なること。
☆[阿逸多]…彌勒のこと。
Q30、仏道修行で超能力を得られるでしょうか？
Ａ、超能力を得られる。
Ｂ、超能力を得られない。
Q30の答えはＡの「超能力を得られる」です。
仏法でいう超能力というのは、父母からいただいた普通の眼、耳、鼻、舌、身、意のままで六根清浄となり、普通には見たり、聞いたりできないことが感知できるようになることです。
経文(妙法蓮華経法師功德品第十九)には、次のようにあります。
「若し善男子・善女人是の法華経を受持し、若しは読み、若しは誦し、若しは解説し、若しは書写せん。是の人は當に八百の眼の功德・千二百の耳の功德・八百の鼻の功德・千二百の舌の功德・八百の身の功德・千二百の意の功德を得べし。是の功德を以て六根を荘厳して皆清浄ならしめん。………」
☆眼…「父母所生の眼をもって 悉く三千界の 内外の彌樓山 須彌及び鐵圍
に諸餘の山林 大海・江河水を見ること 下阿鼻獄に至り 上有頂天に至らん 其の中の諸の衆生 一切皆悉く見ん 未だ天眼を得ずと雖も 肉眼の力是の如くならん」☆耳…「此の法華を持たん者は 悉く皆之を聞くことを得ん 三千大千界の 内外の諸の音聲 下阿鼻獄に至り 上有頂天に至るまで 皆其の音聲を聞いて 耳根を壊らじ 其の耳聰利なるが故に 悉く能く分別して知らん 是の法華を持たん者は 未だ天耳を得ずと雖も 但所生の耳を用うるに 功德已に是の如くならん」
☆鼻…「若し善男子・善女人是の経を受持し、若しは読み、若しは誦し、若しは解説し、若しは書写せん。八百の鼻の功德を成就せん。是の清浄の鼻根を以て、三千大千世界の上下内外の種種の諸の香を聞がん。……」
「香を聞ぐ力を以ての故に 其の初めて懐姙し 成就し成就せざる 安楽にして福子を産まんことを知らん 香を聞ぐ力を以ての故に 男女の所念 染欲癡恚の心を知り 亦善を修する者を知らん 地中の衆の伏藏 金・銀諸の珍寶 銅器の盛れる所 香を聞いで悉く能く知らん」
☆舌…「若し善男子・善女人是の経を受持し、若しは読み、若しは誦し、若しは解説し、若しは書写せん。千二百の舌の功德を得ん。若しは好、若しは醜、若しは美、若しは不美、及び諸の苦澀物、其の舌根に在かば皆変じて上味と成り、天の甘露の如くにして美からざる者なけん。若し舌根を以て大衆の中に於て演説する所あらんに、深妙の聲を出して能く其の心に入れて皆歓喜し快楽せしめん。」
☆身…「若し法華経を持たんは 其の身甚だ清浄なること 彼の浄瑠璃の如くにして 衆生皆見んと憙わん 又浄明なる鏡に 悉く諸の色像を見るが如く 菩薩浄身に於て 皆世の所有を見ん」
☆意…「如來の滅後に是の経を受持し、若しは読み、若しは誦し、若しは解説し、若しは書写せん。千二百の意の功德を得ん。是の清浄の意根を以て乃至一偈・一句を聞くに、無量無邊の義を通達せん。是の義を解り已って、能く一句・一偈を演説すること、一月・四月・乃至一歳に至らん。諸の所説の法、其の義趣に随って、皆實相と相違背せじ。若し俗間の経書・治世の語言・資生の業等を説かんも、皆正法に順ぜん。三千大千世界の六趣の衆生、心の行ずる所、心の動作する所、心の戯論する所、皆悉く之を知らん。未だ無漏の智慧を得ずと雖も、而も其の意根の清浄なること此の如くならん。」
法華経を持つが故に、以上のような六根清浄になり、父母からいただいた五感のままで、超能力を得るということです。
Q31、人類はアダムとイブの二人から始まったのでしょうか？
Ａ、二人から始まった。
Ｂ、最初から大勢いた。
Q31の答えは答えはＢの「最初から大勢いた」です。
この答えは誰も見たものはなく、確認することはできませんが、生命のつながりの事実を積み重ねていけば、人類は最初から大勢いたという事を否定できなくなります。
人類の始まりはアダムとイブの二人とされていますが、「我が生命の真のあり方の絵図」を見ると、先祖の数は4代前は32人、10代前は 2,048人、31代前は42億人以上となり無限に続きます。そして宇宙の生命の総合体（神）につながります。この絵図に間違いはありませんよね。自分に親がなければ自分は生まれてきませんし、その親にもまた親がいたわけですから。
仏教には「無始無終」という考え方がありますが、人類の先祖もどこから始まったのかと考えるより、始めなき始めから終わりなき終わりまで、無限に続くと考えた方が無理がありません。
もし、最初の人間がアダムとイブだとした場合、アダムとイブの子は誰と結婚したのですか？ 一人では人間は増えませんからね。地球にもともといた人（他の星から移住してきた生命も含めて）の娘と結婚したのでしょう。その娘にも親があり、その親にもまた親があるわけですから、アダムとイブの他にも人類はいたということです。人類の始まりはアダムとイブの二人、という説は明らかに破綻します。
Q32、釈尊の真実の教えを知るためには、原始仏教から学ぶべきか？
Ａ、原始仏教から学ぶべきである。
Ｂ、最高最深の教えを学べばよい。
Q32の答えはＢの「最高最深の教えを学べばよい」です。
釈尊の教え(仏法)は八万四千の法蔵といわれているくらい、とても膨大で、すべてを学ぶのは、何度生まれ変わっても不可能に近いです。私たちは生活しており、仕事をしており、限られた時間しかないからです。
幸いなことに釈尊は、何を学び、信仰すればよいかを教示して下さっています。
例えば、原始仏教を学ぶ必要がないという経文は、法華経中の無量義経説法品第二(P14)に、次のようにあります。
「四十餘年には未だ眞實を顯さず。是の故に衆生の得道差別して、疾く無上菩提を成ずることを得ず。善男子、法は譬えば水の能く垢穢を洗うに、若しは井、若しは池、若しは江、若しは河、渓・渠・大海、皆悉く能く諸有の垢穢を洗うが如く、其の法水も亦復是の如し、能く衆生の諸の煩悩の垢を洗う。善男子、水の性は是れ一なれども江・河・井・池・渓・渠・大海、各各別異なり。其の法性も亦復是の如し。塵労を洗除すること等しくして差別なけれども、三法・四果・二道不一なり。善男子、水は倶に洗うと雖も而も井は池に非ず、池は江河に非ず、渓渠は海に非ず。如來世雄の法に於て自在なるが如く、所説の諸法も亦復是の如し。初・中・後の説、皆能く衆生の煩悩を洗除すれども、而も初は中に非ず、而も中は後に非ず。初・中・後の説、文辭一なりと雖も而も義各異なり。」
簡単に言いますと、五十年近く教えを説いて来たけれども、過去の教えは真実を顕していない、方便である。無上菩提を成ずることはできない。諸々の教えは、「能く衆生の諸の煩悩の垢を洗う」けれども、池と大海は違う如く、初・中・後の説は、どれも尊い教えですが、それぞれ違うのです。
「後の説」については、法華経中の各所に「法華第一」ということで説かれています。例えば、
１、妙法蓮華経方便品第二(P72)には、
「佛の智慧 を説かんが故なり 諸佛世に出でたもうには 唯此の一事のみ實なり 餘の二は則ち眞に非ず 終に小乗を以て 衆生を済度したまわず 佛は自ら大乗に住したまえり」（小乗…原始仏教ではなく、大乗…法華経が良いということ）
２、妙法蓮華経譬諭品第三(P83)には、
「若し我等、所因の阿耨多羅三藐三菩提を成就することを説きたもうを待たば、必ず大乗を以て度脱せらるることを得ん。」（大乗…法華経によって救われる）
３、妙法蓮華経法師品第十(P206)…
「我が所説の諸経 而も此の経の中に於て 法華最も第一なり」
４、妙法蓮華経見寶塔品第十一(P225)…
「我佛道を爲て 無量の土に於て 始より今に至るまで 廣く諸経を説く 而も其の中に於て 此の経第一なり 若し能く持つことあるは 則ち佛身を持つなり」
５、妙法蓮華経安樂行品第十四(P253)…
「此の法華経は是れ諸の如來の第一の説、諸説の中に於て最も爲れ甚深なり。(中略) 此の法華経は諸佛如來の秘密の藏なり。諸経の中に於て最も其の上に在り。」
６、常不輕菩薩品第二十…阿耨多羅三藐三菩提を得る(P322)…
「若し我宿世に於て此の経を受持し読誦し、他人の爲に説かずんば、疾く阿耨多羅三藐三菩提を得ること能わじ。我先佛の所に於て此の経を受持し読誦し、人の爲に説きしが故に、疾く阿耨多羅三藐三菩提を得たり。」
７、妙法蓮華経藥王菩薩本事品第二十三(P342-343)…
「譬えば一切の川流・江河の諸水の中に、海爲れ第一なるが如く、此の法華経も亦復是の如し。諸の如來の所説の経の中に於て最も爲れ深大なり。又土山・黒山・小鐵圍山・大鐵圍山及び十寶山の楽山の中に、須彌山爲れ第一なるが如く、此の法華経も亦復是の如し。諸経の中に於て最も爲れ其の上なり。又衆星の中に月天子最も爲れ第一なるが如く、此の法華経も亦復是の如し。千萬億種の諸の経法の中に於て最も爲れ照明なり。又日天子の能く諸の闇を除くが如く、此の経も亦復是の如し。能く一切不善の闇を破す。又諸の小王の中に、轉輪聖王最も爲れ第一なるが如く、此の経も亦復是の如し、衆経の中に於て最も爲れ其の尊なり。又帝釈の三十三天の中に於て王なるが如く、此の経も亦復是の如し。諸経の中の王なり。又大梵天王の一切衆生の父なるが如く、此の経も亦復是の如し。一切の賢聖・學・無學及び菩薩の心を發す者の父なり。又一切の凡夫人の中に須陀おん・斯陀含・阿那含・阿羅漢・辟支佛爲れ第一なるが如く、此の経も亦復是の如し。一切の如來の所説、若しは菩薩の所説、若しは聲聞の所説、諸の経法の中に最も爲れ第一なり。能く是の経典を受持することあらん者も亦復是の如し。一切衆生の中に於て亦爲れ第一なり。一切の聲聞・辟支佛の中に菩薩爲れ第一なり。此の経も亦復是の如し。一切の諸の経法の中に於て最も爲れ第一なり。佛は爲れ諸法の王なるが如く、此の経も亦復是の如し。諸経の中の王なり。」
８、仏説観普賢菩薩行法経(P419)…
「大乗真實の義(真の實義)を思うに因るが故に、百萬億阿僧祇劫の生死の罪を除却しき。此の勝妙の懴悔の法に因るが故に、今十方に於て各佛となることを得たり。」
９、仏説観普賢菩薩行法経(P422)(…佛に成れるという記べつを受ける) …「大乗経典を受持し読誦する力の故に、普賢菩薩の助發行の故に、是れ十方の諸佛の正法の眼目なれば、是の法によって自然に五分法身・戒・定・慧・解脱・解脱知見を成就す。諸佛如來は此の法より生じ、大乗経に於て記
を受くることを得たまえり。」以上の経文にありますように、釈尊の最後の教説（法華経）が真実の教えであり、その中の仏説観普賢菩薩行法経が結論中の結論なのです。
ですから、法華経の結論（仏説観普賢菩薩行法経）…最高最深の教えを学べばよいということになります。
Q33、仏像を拝むのは、正しい信仰でしょうか？
Ａ、仏像を拝むのは、正しい信仰と言える。
Ｂ、仏像を拝むのは、間違った信仰になる。
Q33の答えはＢの「仏像を拝むのは、間違った信仰になる」です。
信仰とか宗教とかいうと、神社仏閣を巡って、仏像等を拝むものと考えがちです。Ｎ県の○○寺でも何年かに一度の「大開帳」というのは、仏像を一般大衆に拝ませることでした。これは、仏法の真実から目をそらさせ、何も知らない善良な人々を欺くことになるのです。
宗教というのは争いを滅するものであるはずなのに、偶像崇拝をその宗教の内容としている場合は原理的に争いが絶えません。
例えば、オウム真理教（現アーレフ）はシバ神を本尊（信仰・祈りの対象）として、その偶像を崇拝していました。シバ神が第一だというわけです。そうすると、他の宗教団体からは日蓮が本仏だとか、マホメットの方が偉いとか、キリストが創造主だとかいってきて、対立を生みます。いつまでたっても争いがなくならないのです。それは現象神（仏）を尊崇の対象としていて、原理的に対立ができるからです。
私達の教団のように宇宙の生命の総合体を本尊としている場合は、宇宙の生命一切を含んでいて対立がないので、争いは起きません。21世紀の地球一体生活時代…世界が一体となって生きていく時代には、こういう原理的に対立がなく、世界が和合できる宗教・思想でなければなりません。
偉大な先師先德を尊崇するのは当然ですが、その精神を自分のものにするべく努力すべきであって、偶像を礼拝して救ってもらうという考え方は現代の宗教にはふさわしくありません。人間一人一人が創造主（我身如来）なので、 神仏の精神（大きな親の気持ち）を学び、その精神に一歩でも自分を近づける努力をするのが現代の宗教のあり方です。自己の改革・進歩を忘れて、偶像を拝んで救ってもらおうという信仰態度は間違っています。
仏道とは、偶像化された神仏を拝むことではなく、人間のより良く生きていく行法を言います。神仏（大御父大御母）のご精神に自分の精神を一歩でも近づけるのが信仰の基本なのに、自分の反省、向上を忘れて、自分の利益のために拝むのは本当の信仰とは言えません。偶像礼拝は物欲信仰の象徴です。
我が生命の真のあり方を考えてみますと、主体は自分であることがはっきりしていますから、偶像化された神仏あるいは特定の人物を礼拝する教義は、真実の教えが説かれるまでの仮の教えに過ぎません。このウソの教えのために、人間の世の中が混乱し、破壊されてゆくのです。一切の神仏や先師先德を尊崇することは大切ですが、人間自身を忘れては人間の世の中に幸福は訪れません。
つまり、神仏第一主義は方便で、人間礼拝が真実ということです。人間礼拝とは、仏説による父母孝養･師長恭敬（視一切人猶如佛想、於諸衆生如父母想…一切の人をみること、なお仏のおもいのごとくし、もろもろの衆生において、父母のおもいのごとくせよ）ということです。このことが、釈尊の最終結論なのです。
人間が佛ですから、人間が人間をお互いに尊重しあい、拝みあう世の中になってこそ、仏国土、地上天国が現出します。それは、仏説による父母孝養･師長恭敬から始まります。
我身如来ということは思い上がりではなく、人間の真のあり方であり、仏旨に適ったことです。むしろ、偶像崇拝や特定の人物を拝ませることは、主体は自分自身であることを忘れさせるので、人間世界を破壊します。
そして、多くの先師先德が我身如来と同じ意味のことをおっしゃっています。
☆ 日蓮聖人著『諸法実相鈔』には、『凡夫は體の三身にして本佛、佛は用の三身にして迹佛なり。…』とあります。（人間が本仏であるということ）
☆ パウロ（ギリシャ・キリスト教徒）…「汝ら自身は神の殿（すまい）にして、神の霊汝の中におわすことを知らざるか。」
☆ 三穂 希祐月著『天界からの脅迫』…「よいか、くれぐれも言っておく、神社や神棚に神がいると思ったら大きな間違えじゃからな。お前らの中に、いつもワシら（神々）はいるんじゃ。」
☆ 物質化現象で有名なインドのサイババは、「あなた方も神なのだが、そのことに気づかないのだ」と言っています。
☆ 釈尊…『天上天下唯我独尊』…「各自、我なるものが最もとおとい。」（釈尊一人が最も尊いという意味ではありません。）
経文（妙法蓮華経常不軽菩薩品第二十）には、一人の菩薩が「我深く汝等を敬う、あえて軽慢せず。所以は如何、汝等皆菩薩の道を行じて、まさに作佛することを得べし」と言って、人間を礼拝し、終には功德成就して作佛したとあります。その菩薩が釈尊の過去世というわけです。
私達は実生活で、常不軽菩薩のように人を礼拝して歩くことは、心の中ではできても、実際には難しいです。ですが、縁のある方のご法名(戒名)を迎えて、過去帳に書写し、朝夕礼拝することはできます。これは人間礼拝行をしているのと同じ事です。つまり、菩薩の道を行じているのです。
いずれにしても、偶像崇拝や仏像礼拝が真の意味での神仏礼拝になるわけではありません。浄妙院德のご法名を書写した過去帳を朝夕礼拝することが、真の意味での神仏礼拝になるのです。もちろん、日々の生活の規範として、父母を敬うことは当然で、仏説による父母孝養･師長恭敬（一切の人をみること、なお仏のおもいのごとくし、もろもろの衆生において、父母のおもいのごとくせよ）を心がけることが大切です。
自分の回り一切が我が父母なので、一切を礼拝するのが本当のあり方です。一人の人物だけとか、偶像仏像を拝むのは不可です。
Q34、イエス・キリストの本当の教えは？
Ａ、イエス・キリストだけが、神である。
Ｂ、人間一人一人が神である。
Q34の答えはＢの「人間一人一人が神である」です。
これは、ベアード・T・スポールディング著『ヒマラヤ聖者の生活探究』（第三巻）に中に「イエスの説法」として、説かれています。詳細はお読みいただくとして、要点だけを記します。
1、自分自身を神そのもの、神の一切の御德と一つである。
2、あなたたちは人間キリストであり、神のキリスト(神人)であり、神であり、三者すべて一体である。
3、あなたたちもすべてのものも王冠を戴き、『一切の主』となるであろう。
あなたたちは自分の頭(こうべ)に自分で王冠を載せるのであって、何人もあなたに代って載せることはできないのである。
ということで、恩師の教え（我身如来）もイエス・キリストの教えも、究極的には同じになると思います。
また、サイババも次のように説いています。
◎「あなた方はみな、神の化身なのだ。わたしと同じように、人間の血肉をまとった神なのだ。ただそれに〈気づいていない〉だけのことだ。」
◎「最後に出現するプレマ・サイババは人間が内在の神をいだくのみならず、人間という存在が神であることを説きます。そして、どの人間も神であると教えるのです。それは人類最高の英知であり、その教えは全ての人間を神の境地に高めます」
この『プレマ・サイババ』というのは、現在のインドの聖者、サティア・サイババは94才前後に亡くなって、その８年後に再誕する時の名前、ということです。
また、関連するご質問 132 ：阿含経などには人間を礼拝しなさいということは書いていない…も是非ご覧ください。
Q35、未入信でも功德が出るでしょうか？
Ａ、入信しなければ功德は出ない。
Ｂ、未入信でも功德が出る。
Q35の答えはＢの「未入信でも功德が出る」です。
これはですね、体験談を紹介するのが一番良いと思います。
この体験談にも書いてある通り、必ず功德があります。しかしそれは、この信仰が正しいものであると信じてもらうために実証が現れるものですが、信じたら次の段階に進まなければなりません。
「人を救わないで幸せになろうというのは、図々しいよね」と、斎藤一人さんは言っています（「大宇宙エネルギー療法」）が、自分だけのことを考えて人を救おうとしなければ、利己主義となり、「生命の真のあり方」からはずれてしまいます。それがすべての不幸の元になっています。
商売がうまくいかない、病気になる等は、今まで利己主義を重ねてきたことが原因ですから、それを解消するには、今度は人を救う事をすれば良いわけです。
ですから、正しい信仰にめぐりあったのですから、そのまま信じて信仰生活(在家のまま、お店を続けながら)に入れば、功德が永続し、お店の繁栄が続くようになるのです。功德だけもらって、信仰はしないというのでは、それは利己主義となり、今までと変わりありません。必ず良くなりますから、ぜひ次の一歩を踏み出して下さい。
（参考経文…無量義経十功德品第三）
「善男子、第五に是の経の不可思議の功德力とは、若し善男子・善女人、若しは佛の在世若しは滅度の後に、其れ是の如き甚深無上大乗無量義経を受持し読誦し書写することあらん。是の人復具縛煩悩にして、未だ諸の凡夫の事を遠離すること能わずと雖も、而も能く大菩薩の道を示現し、一日を演べて以て百劫と爲し、百劫を亦能く促めて一日と爲して、彼の衆生をして歓喜し信伏せしめん。善男子、是の善男子・善女人、譬えば龍子始めて生れて七日に、即ち能く雲を興し亦能く雨を降らすが如し。」（意訳すれば、初心者でも功德がでるということ。）
なお、入信案内のページはこちらです。
Q36、他の星に物質を顕現させることができるかどうか？
Ａ、他の星に物質化できる。
Ｂ、物質化できない。
Q36の答えはＡの「他の星に物質化できる」です。
これはですね、例えばイエス・キリストは、パンと魚を物質化して、大勢の民衆に分け与えたという話がありますね、また、インドのサイババは指輪とかいろんなものを物質化していますね。これは地球上のことですが、自分の住む星ではなく、他の星に思いの力で、物質を現わせることができるかどうかということなんですが、これは普通の人にはできっこありませんが、広い宇宙にはそれができる人もいるんですね。本当に驚きます。
経文(妙法蓮華経妙音菩薩品第二十四…P350～351)に
「妙音菩薩、其の佛に白して言さく、世尊、我今娑婆世界に詣らんこと、皆是れ如來の力・如來の神通遊戯・如來の功德智慧荘厳ならん。是に妙音菩薩、座を起たず身動搖せずして三昧に入り、三昧力を以て耆闍崛山に於て法座を去ること遠からずして、八萬四千の衆寶の蓮華を化作せり。閻浮檀金を茎とし、白銀を葉とし、金剛を鬚とし、甄叔迦寶を以て其の臺とせり。爾の時に文殊師利法王子、是の蓮華を見て、佛に白して言さく、世尊、是れ何の因縁あってか先ず此の瑞を現ぜる。若干千萬の蓮華あって、閻浮檀金を茎とし、白銀を葉とし、金剛を鬚とし、甄叔迦寶を以て其の台とせり。爾の時に釈迦牟尼佛、文殊師利に告げたまわく、是れ妙音菩薩摩訶薩、浄華宿王智佛の国より、八萬四千の菩薩の圍繞せると、而も此の娑婆世界に來至して、我を供養し親近し禮拝せんと欲し、亦法華経を供養し聴きたてまつらんと欲せるなり。文殊師利、佛に白して言さく、世尊、是の菩薩は何なる善本を種え何なる功德を修して、能く是の大神通力ある、何なる三昧を行ずる。願わくは我等が爲に是の三昧の名字を説きたまえ。我等亦之を勤め修行せんと欲す。」とあります。
（私の意訳ですが）これは、釈尊が地球上で法華経を説こうとした時に、眉間から白毫相の光を放って、あまねく東方百八萬億那由他恒河沙等の諸佛の世界を照らしたんですね。その中に浄光荘厳という国（星）があって、そこの佛を浄華宿王智如来といいますが、その弟子に妙音菩薩という人がいて、釈迦牟尼佛の光を身に受けて、浄華宿王智佛に、「娑婆世界(地球)に行って、釈迦牟尼佛を禮拝し親近し供養したい……」と言い出したわけなんです。
そこで、浄華宿王智佛に、我が星と地球とでは様子が違うし、また、身体の大きさも地球の菩薩たちと違うので、地球とその佛・菩薩をバカにしてはいけないよ、と注意を受けます。
そして、妙音菩薩は三昧力を以て、上記の経文のように、茎が金で、葉がプラチナで、雄しべがダイヤモンドで、花弁は赤い宝石でできた蓮華を、耆闍崛山の法座から近いところにたくさん出現させるのです。
地球の菩薩たちはこの蓮華を見てたまげてしまったんですね、私達もこのような能力が欲しい、どのような修行をしたら良いのか、と釈尊に文殊師利が尋ねるわけです。
このように、修行を積んでいけば、他の星に物質化できるようになれるというわけです。
Q37、宝號なら何でも良いのか？
Ａ、何でも良い。
Ｂ、南無阿弥陀仏に限る。
Ｃ、南無妙法蓮華経しかない。
Ｄ、南無先祖
養道。Q37の答えはＤの「南無先祖
養道」です。宝號というのは仏法の精髄（エキス）で、一音即肝（膨大な仏法の内容を一音でもってあらわしたもの）です。
宝號には、南無阿弥陀仏、南無妙法蓮華経、南無先祖
養道の他にも、南無大師遍照金剛とかありますが、現代に適応する最高最尊の宝號と御宝體(本尊)は大御宝號…南無先祖養道だけです。経文の上から簡単に意訳して説明しますと、妙法蓮華経從地涌出品第十五に、四菩薩のことが出てきます。これは、その前の妙法蓮華経勸持品第十三で、釈尊から授記を受けた聲聞、菩薩たちが、釈尊の「誰かこの法を守る者はおらんか！」という呼びかけ（「大音聲を以て普く四衆に告げたまわく、誰か能く此の娑婆国土に於て廣く妙法華経を説かん。今正しく是れ時なり。」…妙法蓮華経見寶塔品第十一）に応じて、「私たちにこの法華経を弘めることをお許し下さい」と申し出るのですが、釈尊をそれを却下し、「この地球上にはもともと、この法を護持する役目の者がおる」とおっしゃるのです。するとその声に応じて、地から湧き出るように沢山の菩薩たちが出現します。そして、その中の代表が、上行、無辺行、浄行、安立行の四菩薩です。
そしてこの四菩薩が時代を追って、大きな目で見れば、順番に仏法をバトンタッチして伝えていくわけです。南無阿弥陀仏を唱えた法然上人は別にして、上行菩薩（日蓮聖人…鎌倉時代）が南無妙法蓮華経を唱導し、無辺行菩薩（常不軽無学大士…明治時代）が先祖ぎょう養道（せんぞくようではありません）を実践し、そして浄行菩薩（常不軽台学大士…昭和時代）が大御宝號…南無先祖
養道を始唱導します。最後の安立行菩薩は、未来において、南無先祖養道（仏説による父母孝養・師長恭敬）を実践して、安心立命の仏国土を建設していく複数の方々です。このように、釈尊のご遺命を受けた四菩薩が、その使命に従って、宝號を天授開顕されたもので、時代が進むにつれて、宝號も進歩発展し、最後に大御宝號（南無先祖
養道）に至るわけです。宝號のそれぞれの意味を考えてみますと、その仏法の流れがよくわかると思います。詳しい説明は、「御宝號について」、ご質問10…「南無妙法蓮華経ではダメですか？ 昔からの宗旨を変えるわけにはいかないのですが」、ご質問22…「〝南無妙法蓮華経は仮の本尊〟というのがありますが、どういうことですか？」、ご質問33…「宝號…南無先祖
養道を唱えることに何の意味があるんですか？」等をご覧ください。Q38、イエス・キリストの処刑は何を意味する？
Ａ、人類の原罪を贖った。
Ｂ、自分自身の罪を懴悔した。
Ｃ、何も意味しない。
Q38の答えはＢの「自分自身の罪を懴悔した」です。
キリスト教では、イエスが磔刑になったのは、「人類の原罪を贖った」ということになっていますが、イエス自身が「自分が蒔いた種は自分で刈り取らなければならない」という意味のことを言っているように、因果応報の理法から考えて、誰も人の罪を代わりに引き受けることはできません。自分が作った罪業は、自身が懴悔しなければ滅罪出来ないのです。
このことから、イエスの断罪は、イエス自身の過去世の悪業の因縁によるもので、処刑によってその罪の懴悔滅罪になったと言えるのです。
では、イエスにどんな罪があったのか？ ということですが、『私はアセンションした惑星から来た』(金星人オムネク・オネクのメッセージ)（益子祐司 訳）という本によると、イエス自身の過去世で、ユダヤ人として生きていた時に、ユダヤ民族を無知へと導いてしまったというカルマがあったということです。
では釈尊には、罪があったのか？ ということですが、これは経文に「百萬億阿僧祇劫の生死の罪を除却しき」とありますし、「十方の諸仏・諸大菩薩の所行の懴悔の法」（佛説観普賢菩薩行法経P416、大乗方等経典・要結P25）が説かれているように明らかです。罪がなければ、「懴悔の法」を説く必要はありませんから。このことについては、「ご質問 57 ：釈尊にも罪があったのですか？」をご覧ください。
『私はアセンションした惑星から来た』(金星人オムネク・オネクのメッセージ)（益子祐司 訳）の一部を紹介します。
第13章 隠されたナザレのイエスの真実
イエス・キリストについての真実の物語は私を最も魅了するものです。金星に住む私の伯母から聞いたとおりのお話をこれからお伝えすることにします。これは私が金星の学芸院で地球の歴史を学んだ際に聞いた実話と同じ内容です。はじめに申し上げますが、私はこれをお話しすることによって、いかなる宗教や教義であれ、それらの信用をおとしめたり、批判したりする意図はありません。どうか皆さんなりに受け止めて、ご自由にご自身の人生に活かして下さい(訳注…キリスト教信者の多い欧米の出版社はこの章を書籍に含めるのを敬遠したため、今回の日本での翻訳が初めての公開となる)。
聖書の時代と宇宙から来た天使たち…闇の権力者たちに隠蔽されてきた正史
地球の文化はまだ若く、多くの浮き沈みに満ちています。聖書の時代に空に認められていた宇宙船は、今日のUFOと同じくらい多くの人に知られていました。昔も宇宙旅行者たちは地球の発展のようすを観察するために度々そこを訪れていたのです。地球の最初の植民者の子孫たちは、自然の力を身につけたマスターとなるよりも、非常に怯(おび)えた人々となってしまいました。彼らは遺伝子操作によって自らの遺産とそれまで持っていた能力を喪失させられていて、もはや他の次元にいる祖先たちとコミュニケーションを取ることも、アセンデッド・マスター(訳注…高次に進化した大師)とコンタクトすることもできなくなっていました。彼らは宇宙について、神について、そして自分たち自身についての最も基本的な真理に無知であったのです。肉体の生存と安楽が最優先の関心事で、最も恐れていたのは死でした。偶像や神像が生活のすべてを支配し、生(い)け贄(にえ)の儀式は日常的に行われていました。
指導権を手にして安逸な暮らしを送ることを目論(もくろ)んだ聖職者たちは、民衆を支配するために宗教を作り上げました。人々をコントロールするのに欠かせない道具は、規律と儀式、そして恐怖心の植え付けでした。大衆のために、制約の多い教義によって制約の多い生活がもたらされました。この時代に向けて、ある偉大な魂が誕生しました。イエス・キリストという名で知られているこの男性は、すベての地球の歴史を通じて、最も諭議をかもしだし、誤解されてきた人物です。地球に生まれ変わってくる前は、彼は金星のマスターでした。彼はユダヤの民を導くために、地球人の体に魂として生まれ変わってきました。彼はこの民族に親しみを感じていたのです。彼は自身の過去世の中で最も大きな影響力を発揮していた時代にユダヤ民族と共にいましたが、彼らを無知へと導いてしまった者たちの１人でありました。その後に精神的に高く進化を遂げた彼の魂は、スピリチュアルな教師として再び同じ民族の中に生を受け、彼らを精神的に導くことによって自らのカルマの清算をしようと決意したのでした。
彼の誕生のいきさつには、惑星間の同胞関係も大きくかかわっていました。宇宙からの訪問者たちは地球で起きていることを見ながら関与を始めていきました。火星人たちはしばらくのあいだメキシコと南アメリカに滞在しながらインカの民に影響を与えました。火星人は素晴らしい教えをもたらしました。彼らは偉大な力と英知をもって天国から降りてきた存在として、翼を持った神々または太陽神としても知られていました。
エルサレムやその民が住む土地では、宇宙から来た訪問者たちはエンジェルと呼ばれていました。それは天の使いという意味です。宇宙船で地上に降り立ち、常に白いローブを身にまとい、穏やかな天使のような顔立ちをした人たちをほかにどのように呼べばよかったというのでしょう？ 当時の人々は空から来たこの存在たちを神聖なものと思い込んだのです。そのため、聖書の歴史は神や天使との遭遇の物語に満ちていて、彼らの宇宙船も頻繁に「火の玉」、「輪の中の輪」などと拙(つたな)く描写されているのです。当時の人々は進んだテクノロジーについて何も知らず、それをどのように受け止めてよいかも分からなかったので、それらの未知のものは通常は宗教やスピリチュアルな領域に分類されていたのでした。
もし地球の聖典が一般の人たちが検証できるような情報をもっと書き記していれば、伝説的存在である「東方の三賢者」(訳注…イエスの誕生時にやってきて拝んだとされる人たち)が実在したことを知ってあなた方は驚くことでしょう。彼らが誰であり、どこを代表して来ていて、そしてどのようにして正確な場所と時間を突き止めて現れたのかが、はっきりするからです。あなた方の聖書に記されているこれらの出来事の背景には、偉大な真実があるのですが、その多くは意図的に書き控えられているか、わざと翻訳されずに残されているのてす。それは地球の社会体制を作り上げて機能させている少数の地球人たちが大衆のコントロールを維持するために行ってきたことなのです。他の階層世界や惑星にいるあなた方の兄弟姉妹たちは、自分たちのカルマを清算するための経験を求めて、そしてこの密度に存在する地球人類を援助するために、今でもやってきているのです。それはこれまでずっと続いてきたことで、これからもそうであるでしょう。
宇宙人との子供を宿した聖母マリアを他の同胞惑星の宇宙人たちも見守っていた
その昔、マリアという名の若い女性も、他の惑星から地球を訪れていた者たちの１人と出会ったのです。ある日、彼女は１人で羊を導いている時、１機の宇宙船が近くに着陸し、そこから降りてきた天上人が声をかけてきました。彼はマリアの純粋な想念を感知し、彼女が自分を怖がっていないことを感じ取っていました。マリアは当然のことながら彼のことを神から遣(つか)わされた天使だと思い込み、畏敬(いけい)の念に打たれていました。彼女がそれを彼に尋ねると「はい、私たちはすべて神です」そう彼は答えました。そして彼は彼女に神について、そして他の惑星の人々についての精神的な洞察を与えながらその日を共に過ごしました。その後２人はしばしば会うようになり、やがて恋に落ちました。
そしてマリアが彼との子供を宿した時、彼は彼女に結婚を申し込みました。しかし彼女はそれは不可能であることを彼に説明しました。彼女のいる社会の文化では、異教徒と結婚した者は恐ろしい投石刑に処されることになっていたのです。これは聖職者たちが自分たちの民族に他民族の血が混じらないようにするために定めた戒律にすぎないことをその訪問者は知っていました。マリアはまた彼といっしょに逃げることも恐れていました。それも自分の死を意味すると思っていたのです。もはやマリアを説得して結婚させる術はありませんでした。
それから数週間が経過する中で、その訪問者は今起きていることについてスピリチュアルな洞察を得ました。この民族の間では何世紀にもわたって預言者たちによって言い継がれてきたことがあったのです。それはやがて神に遣わされたメシアが現れて人々を導くというものでした。それがまさにマリアが授かった子供だったのです！ このことを知った彼は、やがて生まれてくる男の子がユダヤ民族の中で育てられるべきであることに気づきました。彼はマリアがこの地にとどまって子供を育てることに同意して言いました。「あなたは同胞たちに自分が言いたいように説明して構いません。ただし私は彼らに真実を告げるでしょう。あなたはここでその子と30年間を過ごせますが、その後の30年間は私が共に過ごすことにします。彼がここで育っていく間、私は定期的に彼のもとを訪れて、彼の精神的な成長を助けることになるでしょう」。マリアは彼のスピリチュアルな教えに基づいて子供を育てることを承諾しました。そして彼女は人々のもとへ行き、天の使いが彼女のもとに現れて、彼女が神の子供を産むことになっていると告げたと言いました。それが後に「無原罪の宿り」と呼ばれたのです。
マリアは彼女の愛する人が神の使いであると信じていました。なぜなら彼は彼女に会う時はいつも輝ける光となって天から舞い降りてきていたからです。彼はそれはただの宇宙船であることを彼女に説明しようとしましたが、それは彼女には意味を成しませんでした。当時は機械類はまだ知られていなかったのです。
いっぽうで、ヨセフという名の男性がマリアを深く愛するようになりました。彼はほとんどマリアの全生涯にわたって彼女を愛慕しました。彼はマリアよりもずっと年上でした。彼はマリアの話を聞き、彼女の言っていることを理解しました。なぜなら彼自身も天の御遣(みつか)いの１人と会ったことがあり、太古の地球の物語を聞いていたからです。ヨセフはマリアを心から愛(いと)しんで、喜んで彼女とその子供の面倒をみようとしていました。そしてマリアを嘲笑する者たちに対しては、子供は自分の子供だとすら言って彼女を守りました。人々は彼女が奇跡の子供を宿したことを知っていました。その当時はいろいろな奇跡がよく起こっていたからです。金星や他の同胞惑星から来た人たちはマリアの子供が精神的な指導者となることが分かっていました。そして宇宙船を使ってその地方のあらゆるところヘメッセージを広めていました。預言者たちは神の子の誕生を霊視し、牧師のような人たちの多くは天の遣いの訪問を受け、この偉大な出来事を前もって告げられていたのです。
真理というものは、偽りを説く者たちにとっては常に脅威となります。当時の宗教組織や指導者たちはその子の誕生に心を脅(おびや)かされていました。このことが、ある一定期間内に生まれたすべての男児を殺害する命令へとつながっていったのでした。この危険を察し、さらに訪問者からの接触を受けたヨセフは、マリアを安全なところへ連れて行って出産させようとしました。ヨセフとマリアを安全な場所へ導いた星とは実際には小さな宇宙船でした。これと同じ種類の星が三賢者や牧師たちをイエスが生まれた馬小屋へと導きました。誕生の夜、宇宙船は星のようにきらめきながら、小さな馬小屋の上空に浮揚していました。
信じられない内容かも知れませんが、以上の文から、「イエス・キリストの磔刑は自身の罪を償うという意味があった」ということと、「イエスは処女懐胎によって生まれたのではなく、マリアと宇宙人との間に生まれた子」であったことがわかります。
ついでに書きますと、「イエス・キリストは神のひとり子」ということになっているようですが、「我が生命の真のあり方」をみればわかるように、人間一人一人が神仏(宇宙の生命の総合体)につながっていますから、「神のひとり子」という表現はおかしいですね。生きとし生ける一切の生命(人間だけではなく、動植物も含む)は、佛のいのちの現れです。また、釈尊は「一切衆生の父」と言っています。
また、イエスが十字架にかかったのは人類の罪を贖ったためということになっていますが、人間一人一人が、善業、悪業の両方の創造主ですから、自分の作ったものは自分のものです。自分の作ったものは本人でしか、その罪を懴悔滅罪することはできません。その罪を神仏の責任にすることはできません。人間自身が創造主なのですから、自分でその責任をとるべきです。つまり、悪業のかわりに善業を積むことによって、その罪を消していくことになるわけです。神仏や他の人が人間の代わりに罪をかぶることはできないのです。
イエスが磔になったのは、人類の罪を贖ったのではなく、イエス・キリスト自身の過去世の悪業の因縁によるのです。イエス自身の罪をさんげしたにすぎません。その証拠には人類の罪はいまだに無くなってはいませんね。（「イエスの罪」についてはこちら 「お勧めの本の紹介」に戻る）
以上のように、1、「一切生命が神仏の子」、2、「イエスの磔は、イエス自身の悪業の因縁による」。この二点をクリスチャンの方は思い直すべきでしょう。
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